「電気」や「エネルギー・インフラサービス」を通して
人々の暮らしを支える、当社ならではのプロジェクトを
ご紹介します。
リゾートの運営を支える、
安定的な電力基盤を実現
沖縄県石垣島を代表するホテル「ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」では、2020年5月に大規模な増築工事が完了しました。台風時の停電等によるホテル運営への影響を回避するため、地中引込みによる特高受変電設備を新棟内に設置し、新棟および既存棟へ電力を安定供給する計画です。石垣島初の特高受変電施設の実現には、離島特有の台風による影響や、既存棟に配慮した作業時間の制限、船による搬入の調整など、多くの困難を乗り越える必要がありました。しかし、当社の担当者一人ひとりが責任感を持ち、協力会社との強い信頼関係を築くことで、すべての課題をクリア。担当者や協力会社が一丸となってベストを尽くし、無事竣工を迎えました。
空調衛生×電気の連携を活かした高水準の施工
都営新宿線岩本町駅から徒歩1分という好立地に立つ「BIZCORE神田須田町」は、環境に配慮した先進的なハイグレードオフィスビルです。南面が全面ガラス張りという設計を活かし、特殊な金属膜コーティングを施した窓ガラスや、照度センサーによって照明の明るさを自動調整する仕組みが導入されています。当社は、このプロジェクトで空調衛生設備と電気設備両方の工事を一括して請け負いました。同一の会社が両方を担当することで、天井裏の配線調整などがスムーズになり、チームワークを最大限に発揮することができました。エコと快適性を両立する当社の技術と提案力が、お客さまの高い期待に応え、先進的なオフィス空間を創り上げました。
北の大地のシンボル。
感動の舞台を支える電気設備
北海道日本ハムファイターズの新本拠地「エスコンフィールドHOKKAIDO」は、日本初の開閉式屋根付き天然芝球場です。当社は、このスタジアム全体の半分、注目度が高く設計も複雑なホームチームエリアの電気工事を担当。高所作業の多さに加え、厳冬期も工事を継続する必要があるという北海道ならではの特殊な施工条件下でも、雪かきや水の配管凍結対策など、最適な対策を講じました。タイトな工期の中、建築工程での調整を重ね、現場担当者と協力会社が緊密に連携することで、工事をスムーズに完遂。完成後はお客さまから高い評価をいただき、地域を象徴する建物の建設に携わったことは、社員の大きな自信につながりました。
街のシンボルを支える。
信頼を次世代へつなぐ営繕技術
名古屋駅前のランドマークタワー「大名古屋ビルヂング」は、1965年から約半世紀にわたり名古屋の街を見守り、2016年に現在の2代目ビルが竣工。当社は初代・2代目共に新築工事から深く関わり、現在に至るまで営繕工事を担い続けています。商業施設の営繕工事は、駅前の施設ゆえにレイアウト変更が多いのが特徴です。こうした中、当社は新規工事が発生するたびに協力会社を一堂に集め、一度の打ち合わせの中で関係者全員が統一した認識を持って作業に臨めるように徹底しています。長年にわたり築き上げてきた協力会社との強固な連携と、一つひとつの工事を確実に納める丁寧な仕事が、お客さまから厚い信頼を寄せていただく基盤です。その信頼と技術力を次世代へと受け継ぎ、これからも名古屋の街の成長を支えていきます。
日本の新たな大動脈をつくる、山岳送電線工事
東日本大震災での電力不足を教訓に計画された「飛騨信濃直流幹線」新設工事。東西で異なる周波数を使用する日本の電力系統を結び、電力融通を可能にする歴史的な国家プロジェクトです。当社は、標高1,353mから1,497m、最大斜度45度の険しい山岳地帯に鉄塔25基を建設。優秀な若手とベテランの精鋭チームが足掛け7年間携わり、山岳地とコロナ禍という条件下でも無事竣工を果たしました。現場では安全と人の和を一番に考え、地元のみなさまも含めて良好な人間関係を築くよう心掛けたといいます。豪雨による道路崩落で住民が孤立する事態が生じたときも、社員と協力会社で連携し10日間の短期間で復旧。予測不能な事態も人の和で乗り越えた大規模プロジェクトでした。
技術と安全への誇りを胸に、
地域活性の未来をつなぐ
地域活性化の期待を背負う一大プロジェクトとなった「北陸新幹線」金沢・敦賀間の延伸工事。当社は、新駅「越前たけふ駅」と、駅を起点とした約15kmの電力設備工事を担当しました。総延長約90kmに及ぶ長大なトンネル内でのケーブル延線作業では、線路の傾き部分で重いドラムが転倒する危険性がありました。そこで、傾きを吸収して水平を保つ架台を開発・導入するなど、安全性の向上に尽力。豪雪やトンネル内の寒さといった過酷な環境下でも、無事故・無災害で完工し、その功績により、鉄道建設・運輸施設整備支援機構様から安全表彰を受けました。平日でも新幹線を利用する乗客が多く、地元の方に喜ばれていることを実感。全国からも注目される仕事ができたことを誇りに思います。
復興を支える、
日本初の「クロス発電」システム
東日本大震災で全村避難を経験した福島県飯舘村で、当社がSPCとして運営している「いいたてまでいな再エネ発電所」。10MWのメガソーラーに3.2MW風車2基を増設し、太陽光と風力を一つに連系させて送電容量を有効活用する、日本初の「クロス発電」システムを実現しました。この発電方式は特許も取得しています。完成までの8年間では、台風の被害で流された道路の復旧など困難もありましたが、経験豊富な社員たちがアイデアを出し合い、地元業者や協力会社の支援をいただきながら完工しました。この時の発案は社内の改善事例発表会で受賞しています。復興を支えたいという熱意と、村民の皆さんの温かいご支援に応えたいという担当者の想いがつまった発電所です。
国内最大級の風車を建設。
大型風車導入拡大への動きを加速
北海道江差町の「江差風力発電所」は、老朽化した風車に代わり国内最大級となるGE社製4.2MW風車5基に更新するプロジェクトです。総出力21MWは変わりませんが、高い発電効率を有する先進の風力発電所として生まれ変わりました。この工事では、風力発電建設用に開発された国内最大級のタワークレーン(当社グループ会社の株式会社TAリフトが保有)を初めて導入。従来の自走式クレーンより少ないスペースでの施工が可能となり、伐採や整地の負担低減を含むトータルコストの抑制につながりました。多様な専門性を持つ当社のプロフェッショナルたちが技術を駆使し、無事故で大型風車を完成させました。本プロジェクトが成功したことで、さらなる大型風車の導入拡大や温室効果ガス削減への貢献も期待されています。